この記事は、自分たちの首を絞めることも書いています。それでも書くのは、業界全体の不信感が、まっとうに商売をしている会社にとっても損だからです。
1. 見積書に「一式」が並んでいないか
最も分かりやすい判断材料です。
「太陽光発電システム一式 ○○万円」という書き方は、内訳を見せない意思表示です。パネル・パワーコンディショナ・架台・電材・屋根工事費・電気工事費・申請費用・諸経費。これらは本来すべて分けて書けます。
分けて書かない理由は、他社と比べられたときに困るからです。逆に言えば、内訳が出ている見積書は比較されることを前提に作られています。
「一式」の見積を受け取ったら、内訳を出してほしいと伝えてください。それで態度が変わる相手なら、答えは出ています。
2. その日のうちに契約を求めてこないか
「今日中なら」「今月は決算で」「モニター価格で」。期限を切って判断を急がせる手法は、比較させないための常套手段です。
設備は20年以上使うものです。数日考えたくらいで消える割引なら、その割引は最初から存在しなかったと考えたほうがいいでしょう。
私たちは現地調査のあと、見積をお渡しして一度引き上げます。ご検討の時間は十分にお取りください。
3. 発電量シミュレーションの前提が示されているか
収支の試算は、前提の置き方でいくらでも変わります。確認すべきは次の点です。
- 年間発電量は、どの日射量データを使って計算しているか
- パネルの経年劣化を織り込んでいるか(初年度の発電量が20年続く前提になっていないか)
- 売電単価は、FIT期間中と卒FIT後で分けて計算しているか
- パワーコンディショナの交換費用が、20年の収支に含まれているか
特に3つ目と4つ目を入れていない試算は、実態よりかなり良く見えます。都合の悪い前提が抜けている試算は、試算ではなく広告です。
4. 施工するのが誰か、答えられるか
販売と施工が別会社であること自体は、業界では一般的で問題ありません。分業には合理性があります。
問題は「誰が工事するのか」を教えてもらえないことです。会社名、建設業許可の有無、電気工事業の登録。これらは聞けば分かるはずの情報です。答えられない、はぐらかす場合は警戒してください。
5. 「絶対」「必ず」を使っていないか
電気代がゼロになる。必ず10年で元が取れる。絶対に損はしない。
これらはすべて言えないことです。発電量は天候で変わり、電気料金は制度で変わり、売電単価は年度で変わります。将来の収支を断言できる根拠は、誰も持っていません。
誠実な説明は「この前提ならこうなる」という形になります。前提が示されず、結論だけが断言されているなら、その結論は確かめようがありません。
それでも迷ったときは
相見積もりを取ってください。2〜3社で構いません。内訳が並べば、どこに差があるのかが見えます。
私たちは、比較されることを前提に見積を作っています。並べて見ていただいたうえで選ばれなければ、それは私たちの提案が届かなかったということです。比較を嫌がる会社より、比較を前提にしている会社のほうが、後々の対応も期待できます。
クーリング・オフについて
訪問販売や電話勧誘で契約した場合、法定書面を受け取った日から8日以内であれば無条件で解除できます。すでに契約してしまって迷っている方は、まず契約日と書面の受領日を確認してください。
制度の詳細や個別の相談は、消費者ホットライン「188」(いやや)や、お住まいの自治体の消費生活センターで受け付けています。
クーリング・オフの適用条件は契約形態によって異なります。個別のご相談は消費生活センター等の公的窓口をご利用ください。